冒険者No.882  安寧の調べ


アストリア  アリス  アガルタ  アグレフ 


天原さんに描いて頂きましたー 感謝!


転生モード


所属国 : ラオネスク
クラン : 竜骸守護楯装師団
種族 : 獣人族
性別 :
年齢 : 28 才
結婚 : レティーシャ=オサフネ(No.934)
ロール : 苦手
目標 : !!!!!!1
性格 : 好戦的で挑戦的
成分 : ナルシスト1200%
武器 : 実用性よりは、趣味で投げナイフを好んで使う
特技 : 深淵魔術行使可。また投擲武器の攻撃動作がノーモーション

キャラクター概要 : ――地下世界の王は眠りに堕ちる。



湖畔にて。二人の子供が駆け回っている。

「転ばぬようにな。もう少し湖から離れるといい」

子供は足を止める。
互いに怪訝な表情を合わせ、口を閉ざし湖から離れる。

……子供は正直だ。
成果を挙げれば違和感にも妥協する奴等とは違う。

ふと思う。過去は払拭出来ない――



* * * * * * * * * *

絢爛たる器に魅せられ、その後善行に従事。
社会的な功績は立てたが信頼の回復には至らず。
信ずる事とは如何に。惑う。

本当に手にしたかったモノは?

その形が具体性を増すほどに見えなくなる。
近づけば陽炎の如く揺らめく。

理解する頃には手遅れだった。
彼は右の手を掲げ、空を掴んで最期に笑った。



思い出の無い湖畔にて、盗賊は霧散した――。


自分を寵児と信じて疑わない、しかし実態は青天の霹靂。


所属国 : ラオネスク
クラン : 竜骸守護楯装師団
種族 : フェゼル
性別 :
年齢 : 33 才
結婚 : 未婚
ロール : 苦手
自分の魅力は? : ぜんぶ
恋愛経験は? : 穢れ無き乙女
得意分野は? : 政治から戦闘、治療までオールマイティ
性格は? : 清潔でしとやかで聡明な乙女です
天然ですか? : キィーーーーィィッ!

キャラクター概要 : 深緑の森に迷いこんだ少女。
今日も行く先わからず、ただ歩き続ける。

――。

アストリアは樹木を駆け、より深みへと踏み込む。
陽の光が一切入らなくなったところで……獣と対峙した。
狼が6匹。全方向からの攻撃を容易くいなし、
ダーツで反撃。3匹、6匹、落ちる。

さらに獣は迫る。4mはあろうクマがとんでもない速さで
駆けて来る。そして――ソレもとんでもない速さで駆けてきた。

「あぶなーーーーーーーーーーーーーーーうぃッ!」

現れるや否や、飛び蹴りを一閃。

「ガッ……?!」

アストリアに大命中。

「ここは私に任せてッ!」
「き、貴様、このオレを誰だt……」

稲妻の如く現れた少女はアストリアの言葉を一切無視し、
クマを一瞬で捻り潰した。

「あーあ、クマ肉ってあんまおいしくないんだよねー」
「チッ。知るか」
「クマ肉って……クマ肉っておいしくない……」
「なんなんだ、貴様は」
「私、アリス!」
「名を訊いたわけじゃない。もういい、オレは行くぞ」
「乙女に助けられて礼の一言も言えないわけ?!」
「貴様が勝手に水を差したんだろうが!」
「う、うううぇぇぇっぇ」

泣き始めるアリス。

「おいしいもの……おいしい……」
「……。」
「呪ってやる……どこまでもついて行ってやる……」
「出来るならやってみな」

風を切って疾走するアストリア。
ついてくるアリス。
音速を超えて疾走するアストリア。
ついてくるアリス。

「……もういい、勝手にしろ」
「よろしくねッ!!!で、あんた名前は?」
「……。」
「クマ肉って……クマ……」
「……アストリアだ」


そうして、アストリアは出遭ってしまった。
字の如く、どうしようも無い豪傑と。


〜〜〜side-A〜〜〜

「アガルター!みてみてー!」

狐の尻尾を掴んで槍の如くぶんぶん振り回している!

「さっき捕まえてきたの!」

狐は無常にも振り回され続けている。

「……。その子、怯えてるじゃないですか」
「えー。もしかして人間恐怖症?」
「いや、その……」

その後、狐はアガルタの母の如き介抱により
アストリア一向についてくるようになる。
でもアリスには懐かない。めでたしめでたし。


清涼で閑雅、嫣然たる美貌と絶対恐怖を併せ持つ女性


所属国 : ラオネスク
クラン : 竜骸守護楯装師団
種族 : アクアラ
性別 :
年齢 : 33 才
結婚 : 未婚
ロール : 苦手
武器 : 古書の類から魔を蓄える
ペット : 光をまとう狐。眉間にサファイアがついている事からサフィアと名づけられた。意外とわかりやすいセンスだ。

キャラクター概要 : ――とある教会、浄罪の牢に、その場に似つかわしくない
清楚な女性が身に何も纏わず壁にはりつけられている。

叛意の聖女。

人は彼女をそう呼び、畏れた。絶世の美女であり、
神すらも妬く天賦の才を持ちながら、その中身は絶対悪。
生を弄び死を嗤う、人の容を棄てた悪魔であると、
人々は彼女を恐れ、避けた。


――。

閑散とした、暗闇の牢獄。
今日はいつにも増して静寂の色が濃い。
――翳は迫る。

「どちら様でしょうか?」
「ただの快楽殺人者だ」
「うふ、そうでしたか」

聖女はその言葉に驚く事も怯む事も無く口を開く。

「私を助けに、という様子ではないようですね」
「当たり前だ。売女を助けてオレに何の利がある」
「酷い言われようですね」

怒る様子も無く、ただ会話をする。

「で、貴様は何に魂を売った?」
「生来この身を捧げるのは自身のみ、ですよ」
「戯け。その左手にある契約印はなんだ」
「……夜目が利くのですね」
「罪状から察するにシヴァかカーリーといったところか」
「破壊神には興味ありません」
「ふむ、堕天使か」
「御名答。私はルシファーと契りを交わしました」
「ほう。まぁ同類は惹かれ合うと言うくらいだからな」
「貴方は怖ろしくないのですか?」
「怖れるものなど、自身のみだ」
「これでもですか……?」

暗闇の中、暗闇が渦を巻く。暗闇であるにも関わらず、
空間の歪みを視覚で感じる事が出来る。

「ッ……!」

飛び退く闖入者、アストリア。

「さて、私は貴方にお願いがあります」
「……なんだ」
「私を連れ出して下さい」
「この阿呆が」

愉快そうに笑いながらそう言い、
聖女を縛る大仰な鎖を造作無く外す。

「アガルタです」
「アストリアだ。先の失言は詫びよう。済まなかった」
「いいんです、男でも悪魔でも、身を売ったのは確かですから」

二人は浄罪の牢を犯し、特に逃げるようでもなく
穏やかな足取りで教会を出る。

「ところで――服、盗ってきてもらえません?」
「それくらいの我儘なら聞いてやろう」

アストリアは返答すると、姿を消す。

アガルタは青天を見上げる。
どこまでも清涼で、どこまでも黒い聖女は、
かくして野に放たれた。


常に邁進、ただ邁進。


所属国 : ラオネスク
クラン : 竜骸守護楯装師団
種族 : レイファー
性別 :
年齢 : 26 才
結婚 : 未婚
ロール : 苦手
性格 : 戦いを求める豪傑、陽気で覇気のある青年
防具 : 基本的につけない。ぱんつのみ。その代わり筋肉がやばい。でも検閲されそうなので我慢
攻撃 : 直 視 不 可

キャラクター概要 : アルカディア大陸、とある戦場の墓にて――
巨漢は大剣を背の鞘に収め、虚しげに天を仰ぐ。

強者を求め、死の淵を求め、彷徨い続け、彷徨い尽くす。
此処には無い、未来にも無い。
仕合い、死合うにたる猛者など。鎬を削る好敵手など。

彼は伽藍堂の心を空に掲げる。

――。

「よう」
「……?!」

……突然の背後からの声に振り返る。
首に蜘蛛のタトゥーを入れた細身の男が一人。


「なに、驚く事でも無いぞ。大方貴様と同じ反応をとる」
「ふん、何用かな」
「見学だ見学。で、心境はどうだ?」
「おらぬ……おらぬ」
「それは残念な事だな」

悪気無く笑う黒ずくめの男。

「俺を嗤いにきたか」
「まぁ、あながち間違いではない」
「そうか……ふん、ならば貴様も試――ッ?!」



「ほう?鞘でこのオレを試すと言うのか」



大剣を両手にゆるく佇立する狂気の男。
剣を抜いたのはアグレフではなかった。

「俺を嗤いにきたんだったな」
「何度も言わせるな、下郎」
「……ハッ!ぬし、名はなんと申す」
「何が『主』だ。貴様を飼うつもりなどないぞ」
「俺には敵が要る。主に続けばきっと現れるだろう?」
「そうか。ふん、ついてきたければ好きにしろ」
「アグレフだ」
「……アストリアだ」

――死者で出来た道を、二人は闊歩する。
いずれ来る、王位の簒奪へ向けて――

更新日:2009/07/08